クーポンって、どうなる?
2011年9月4日
2020年5月18日
日本でクーポン本と言えば、ホットペッパーが走りだっただろう。いわゆるクーポンが載っているフリーペーパーなのだが、紙の扱いが減少するにつれ、携帯やWebサイトでもクーポンが取れるようになり、現在フリークーポンではこちらが主流だ。
しかしショップを検索しないとならないので面倒だと使い勝手を懸念する声もあり、あらかじめ好きな店に登録しておいて、会員向けクーポンをゲットするという形が多いようだ。ショップ側も多くのメディアに掲載する手間も、費用も削減でき、固定客をゲットできると言う利点も大きい。
弊社の出版サービス《インディーズ文庫》で導入しているのもこの会員向けタイプだ。
最近の共同購入クーポンの登場で、こうしたフリークーポンに影響が出ている。
弊社の制作している《相鉄発行 駅から散歩&沿線グルメ》《JR小さな旅》などにも、クーポンがついている。そのあり方は、フリーペーパー&Webなのでホットペッパー的なものだが、夏号・・・、そして今、制作中の秋号と、中々、クーポンを付けて掲載してもらう交渉が難航している。
ショップの方にできない理由を聞いてみると・・・
- 地元訴求の《駅から散歩&沿線グルメ》では、一見さんだけを優遇するという、そのシステムが、常連さんに懸念される。新顧客獲得より、今はキープを優先しないと・・・!
- 観光者訴求の《JR小さな旅》では、震災・原発の風評被害で、できるところまで価格帯を下げているので、これ以上は無理
- いずれも、不況と震災の景況で、客足が遠のく中、クーポンで新顧客を獲得すると言うことができなくなっているのが実情だ。
そして、その真相は、共同購入クーポンの爆発的な売れ行きと急速な落ち込みにあるようだ。要するに共同クーポン購入者は新規顧客にはならないということが、たった1年ではっきりしてしまったのだ。
共同クーポン購入者は、また次のクーポン店に走るのみ。わかってはいたが、ここまではっきりしてしまうと、サービスの一つとしての“何か”をフリークーポンにすることさえ、懸念されてしまう。どうせなら、独自店舗で会員向けクーポンを発行した方が、喜ばれるのではないか?というところかもしれない。